どうなっとうと?デジタル (西日本新聞コラム)

デジタル遺品、ネット解約の前にすること

Q.他界した夫はパソコンで株取引をしていました。何か手続きが必要でしょうか。

A.亡くなった方が使っていたパソコンやスマートフォン、その内部に保存されているデータなどのことを「デジタル遺品」といいます。近年、デジタル遺品の処分に困っている方も多いので、4回のシリーズで紹介します。

現代ならではの困りごとで、老若男女問わず、いつ降り掛かってくるか分からないので、しっかり覚えておきましょうね^^

まずインターネットでの株取引ですが、金融商品の解約手続きは書面で行うのが一般的です。さらに本人が亡くなるということは相続に関わってくるので、金融機関に問い合わせ、指示を仰ぐことをお勧めします。

次にとても重要なことは、「ネットとスマホの解約は最後にする」ということです。ネットのプロバイダー契約やスマホの契約は毎月費用がかかるため、早く解約したいところですが、その前にパソコンやスマホで利用していたさまざまなサービスを解約しましょう。ネット上でできる手続きが多いため、ネットがつながらなかったりメールアドレスが使えなくなったりすると、手続きが煩雑になってしまいます。

実はこれ、スマホの契約先の変更の時にも起こるトラブルで、特にiPhoneを買い換えた時のApple IDの設定に注意が必要です。と言うのも、Apple IDは、携帯電話事業者のメールアドレスになっているケースも多く、契約事業者の変更をする前にApple IDの変更をしておく必要があります。

話を戻して…

ただ、こうした手続きの前提として「故人のアカウントにアクセスできる」ということがあります。アクセス可能かどうかは、メールサービスの事業者によって異なります。他に遺族ができることは、クレジットカードの明細書を確認することです。新聞の電子版や音楽配信などの有料サービスは、一般的にクレジットカードから引き落とされるため、明細書から契約を洗い出し、それぞれ解約手続きをするのが望ましいです。ただ、明細書も郵送ではなくメールで届く場合がありますが…。

パソコンが苦手な方はお子さんやお孫さんに手伝ってもらい、専門的なことはITに詳しい弁護士などに相談してみましょう。

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